簿記二級合格への近道。(後編:おすすめテキスト/問題集と学習方法)
「簿記二級合格への近道。(前編:情報収集と学習計画)」で、
学習に向けた下準備をしっかりと行いました。
そして、いよいよテキストや問題集の購入と、それらを利用した学習です。
- 簿記三級のテキストも学習すべきか
- テキストは「スッキリわかる」シリーズがおすすめ
- 過去問題集は「合格するための過去問題集」シリーズがおすすめ
- 予想問題集は「完全予想模試」シリーズがおすすめ
- そしていよいよ結果が・・・
簿記三級のテキストも学習すべきか
まずはテキスト学習。
最初にこの点に触れておきます。「三級を飛ばして二級を受ける人でも、三級のテキストを勉強しておく必要があるか」という点です。
その答えは「必要」です。
簿記二級のテキストは三級に関しては学習済みであることを前提に書かれているため、いきなり二級のテキストを見ても「理解ができない」or「理解に時間がかかる」といった事態になります。いきなり二級を受験する人も、三級のテキストも購入して学習しておきましょう。
テキストは「スッキリわかる」シリーズがおすすめ
テキストの選択基準
本屋に行くとかなりたくさんのテキストが並べられております。
テキスト選定においても、まずはネットで情報を集め、「評判がよく、かつ自分のレベルに合うもの」を探しました。
重視したポイントは3つです。
・必要な知識を体系的に漏れなく学ぶため、二級・三級とも同じ出版社のテキストを選ぶ。
・試験の改定により、たびたび出題内容や範囲が変わるため、最近改版されたものを選ぶ。
・簿記の知識ゼロでもとっつきやすいものを選ぶ。
すると、TAC出版の「スッキリわかる」シリーズが条件に合致したため、このシリーズの「三級テキスト」「二級テキスト(商業簿記)」「二級テキスト(工業簿記)」の三冊を購入しました。
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なぜ「スッキリわかる」シリーズを選択したのか
このシリーズはとても人気です。
パラパラっと立ち読みして一見するだけでも気づきますが、とても理解しやすい作りとなっています。文章表現にわかりやすい言葉を使用していることと、図が多用されていることによるものであると思います。
また、愛くるしいキャラが登場するため、心理的にフレンドリーに思えます。(カフェや電車でテキストを開くときは、少し恥ずかしいのですが。。)
ちなみに、ネット上のレビューで「テキストが理解しやすい反面、情報量が少ない」という指摘コメントをいくつか拝見しましたが、受験をする上で必要な知識の95%は網羅されていたように思います。これは他書でもそんなに変わらないのではないかと考えております。(他書を使って勉強していた友達が同じような感想を持っていたので)
理解しやすいのですが、決して必要な情報を省略しているわけではございませんでした。必要十分な情報をわかりやすく。最高です。
「スッキリわかる」シリーズを用いた勉強法
特別な勉強法はなく、テキストの頭から地道に読んで行きました。
もともと簿記については「知識0」でしたので、今までぼんやりとしていた部分が明確になって、自分にとっては面白い作業でした。
勉強法自体は特別なことはしていないのですが、一点だけお伝えしたい内容があります。
簿記というのは全体を学んで始めて細部が理解できるようになるんだと思います。
いくら理解しやすいテキストだからと言っても、時には難しい章が登場しますが、その時点ではどれだけ頑張っても理解することは難しいです。そこで100%理解できていなくても気にず読み進めることとしました。
そして、後からその章を振り返って見直してみると驚くほどすんなりと理解ができました。
「わからないところはさっさと飛ばす作戦」です。これは賢明な判断であったと思います。
序盤で細部をしっかり理解しようとすることは時間の浪費につながりますのでご注意ください。(時間がたっぷりあるなら問題ありませんが。)
ちなみに、テキストに付属している問題集については、かなり簡単なものも含まれていたため全部やる必要はないと考えました。その時間があるなら良質な過去問や予測問題を解いたほうがより有意義です。
テキストを読むだけでは知識の定着が難しいと感じた章の問題のみを解くこととしました。
過去問題集は「合格するための過去問題集」シリーズがおすすめ
なぜ「合格するための過去問題集」シリーズを選択したのか
テキスト学習が終わりぼんやりと簿記が理解できるようになってきました。
ぼんやりという状態を具体的に表現することは難しいのですが、例えば商業簿記で言うと「仕訳から損益計算書・貸借対照表作成までのおおまかな流れを理解できた」というレベルである。
全体が見えてくると、一つ一つの内容がもつ意味を明確に理解できるようになり、知識の吸収度合いが格段に向上します。
ただし、この時点ではとても合格レベルにはありませんでした。(試してに解いて見た問題集では、正答率20%程度の結果)
やはりテキストは重要とは言えども、問題集で問題を解かないと簿記は理解できても試験には受かりません。
しかし、焦りはありませんでした。テキスト学習をおろそかにせず、下地はできあがったとの実感がありました。
そして、過去問題集の選定。
テキストがTAC出版なので、同じTAC出版の「合格するための過去問題集」を選択することにしました。
過去問題集ですので、基本的にはどの出版社を選んでも差がないのですが、この問題集を選んだ理由は、テキストと同じ出版社であると、問題集の解答の解説がテキストに書かれている内容と統一感が表現あるため、理解しやすいと考えたためです。
出版社によって計算方法や解く手順が異なることがあるので、「テキストに書いてあることと違う?!」と混乱してしまいます。
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「合格するための過去問題集」シリーズを用いた勉強法
過去問題集は収録されている過去12回分を全て解きました。
そして、さらに直近3回分をあと2〜3回解きました。
試験の際の時間配分の感覚を掴むのは、次のステップである予想問題集で良いと考えていたため、一つの問題を解いては解答と解説を確認し、問題をしっかりと時間をかけて解き、ちゃんと理解をして回答を導き出す(たまたま当たったではなく)ことに主眼を置きました。
副次的効果として、解いた直後に解説を確認したので、鮮度が高い状態のため間違えたポイントがすっと頭に入ってきました。
過去12回分も解くと、同じような問題が4〜5回の周期で出題されていることがわかってきました。その事実により「もしかしたら一回目の受験で受かるかも」という期待が膨らんできました。
予想問題集は「完全予想模試」シリーズがおすすめ
なぜ「完全予想模試」シリーズを選択したのか
最後の1Wでは予想問題集に取り組みました。
これまでのテキスト、過去問題集の選択の流れで行くと、TAC出版のものとなるのですが、予想問題集の選択において重要なファクターは的中率ですので、的中率に関してネット上のレビューで評判がとても良いネットスクールのものを購入しました。
結果的にも、そこそこ良い的中率であったともいます。「この問題見た事がる!」と思う瞬間が何度か。
ただし、この辺りは受験する回によって差はあるかと思います。
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「完全予想模試」シリーズを用いた勉強法
過去問題集を取り組んだ時とは異なり、予想問題集を解く際にはちゃんと時間を計測し、実際の試験さながらに、時間配分に注力しながら取り組みました。
「時間内に全て解くこと」と「(実際の試験を受けていると暗示をかけ)試験の時の緊張感になれる」ことを重視しました。
計2〜3回は解いたと思います。
回を重ねる中で、時間配分を調整しながら、少しずつ試験時間内に収まるようになってきました。
この時点で正答率は平均80%は超えてきていたと思います。
そしていよいよ結果が・・・
そして、二ヶ月という短期間でしたが、しっかりと計画と実行により、無事一発で簿記二級に合格する事ができました (´ー`)ノ
がんばった結果が出て嬉しい!(大学受験以上に頑張った二ヶ月だった。。)
以上、「簿記二級合格への近道。(後編:おすすめテキスト/問題集と学習方法)」でした。
簿記二級を受験される方の参考になれば幸いです。試験がんばってください!